名前に聞きおぼえがなくても、「天国にいちばん近い島」の著者、
と言えば、「ああ~」となる方も多いのでは?
それまでほとんど知られることのなかったニューカレドニアを
一躍日本中に知らしめた作家さんです。
私は「天国にいちばん近い島」「続・天国にいちばん近い島」、
雑誌に書かれていたエッセイくらいしか読んだことがないのですが、
もう何年も前のこと、私がニュージーランドにホームステイに行った時、
この本をお守り代わりに持って行ったのです。
主人公の著者は本当に普通の女の子。
大好きなお父さんが教えてくれた「天国にいちばん近い島」を探しに
単身ニューカレドニアに旅立ちます。
その時代はまだ海外旅行なんてメジャーではなく、
おまけにニューカレドニアなんて日本人にとって全く無名の国でしかなかった頃のお話。
彼女はあらゆる方法を試みて、ついに船でニューカレドニアへと旅立ちます!
夢にまで見た国にやっとたどり着いたけれど、本当の物語はそこから始まるのです。。。
私もそのころは今以上に小心者で、たった3ヶ月のホームステイとは言え
初めて一人で飛行機に乗り、初めての国、誰も知る人のいない土地で生活をする、、、
自分で決めたこととは言え、不安で不安で仕方ありませんでした。
でもこの本に、森村さんの行動力に、勇気をもらいました。
ニューカレドニアを目指したのは、リーダーシップを取ったり、
仕事をバリバリこなすような、つよい女性ではありません。
時には見ていて心配になるほどに頼りない女の子。
それでも「天国にいちばん近い島に行きたい!」
という強い意志ひとつで驚くほどの行動力を見せ、
度重なる困難にもめげず夢を実現させた過程を読んでいると、
よおーし、私だってきっと大丈夫!と力が沸いてきたのです。
最近は手に取ることもなくなってしまった「天国にいちばん近い島」だけど、
森村さんの悲報を聞き、不安の中でこの本を手に取った「あのころ」が
自然と思い出され、じいいーーん&きゅーーーんとなってしまいました。
久しぶりに読み直してみようかな。
森村桂さんのご冥福をお祈りいたします。
# by mo0621 | 2004-09-27 23:36 | Books